博士の学位のとり方の例

昨日はワタクシの博士論文の公聴会だった。

博士の学位を取得するためには,いくつかのプロセスを経ることになる。 プロセスは研究科や専攻によって異なるが,ワタクシの場合について,ちょっと解説しておこう。 博士の学位取得への道だなんて,日常生活ではこれまたどうでもいいことなんだけどね。

博士の学位をとるためには,まず研究をしなければならない(当然)。 で,研究成果を適切な論文誌に論文として何本か通しておく必要がある。 論文を何本通せばいいかは,それこそ専攻ごとに異なるのだが,ウチ(工学研究科情報システム工学専攻)の場合は,第一著者として,論文誌最低2本+海外発表最低1本が必要だ。 それ以外のものは,少ないと恥ずかしい思いをする,という程度に必要なので,業績は数を揃えておくに越したことはない。

で,業績が揃って,博士の学位を取得するメドが立ったら,指導教官を通じて公聴会を開いてもらう。 公聴会は,博士論文を上梓する前に,専攻の教授一同に研究成果を説明し,研究が博士の学位に相当するかどうかを判断してもらうための会である。

この公聴会は,その名のとおり一般に公開されており,だれでも聞くことができる。 教授連中に30分のプレゼンを行い,30分の質疑を受ける。 これが長いの何のって。 ただ,これを乗り切れば,あとは論文そのものの執筆に専念すればいい。 分量としては,ウチの場合だと100ページが目安だ。

論文が書き上がったら,主査・副査の先生にチェックしてもらって,印刷屋さんで製本してもらう。 できあがった論文を使って最終諮問会を行えば,あとは書類を揃えて学位授与を待つだけになる。 こんなかんじ。